日比野五鳳作品は、おおむね300点ほどが知られていますが、ここでは数点ずつランダムにご紹介してまいります。あえて年代順などにはこだわらず掲載していく予定です。作品解説や評伝なども随時更新していこうと考えております。
第一回目としては、次の8点をお選びいたしました。
※作品のタイトルまたは画像をクリックするとすると作品解説をご覧いただけます。
晩年近く、日比野五鳳は「今はただ、洗練された精神性の高い書を書きたいと願っているだけです」と述べました。もちろんそれは心の中の葛藤を乗り越え、第三者に見せるためではなく、みずからの精神のうちをつまびらかに表現することに真剣に取り組んでいきたい、ということを意味します。しかし、その道は決してにがくて苦しくものであったわけではなく、時には微笑みをたたえた気分で、一片の和歌や俳句に出会った時の素直な感情をみせています。